車載ディスプレイの信頼性試験における目視検査への依存
車載ディスプレイなどの車載部品は、出荷前に電圧、振動、高温・低温など、さまざまな環境下で正常に動作するかを検証する反復的な信頼性試験を行う必要があります。しかし、このプロセスは、作業者が画面を直接目視で確認する方法に依存していました。
そのため、長時間の試験による作業者の疲労や判定のばらつきが発生していたほか、試験ごとに検査基準や結果項目が異なり、標準化された品質履歴の管理にも限界がありました。
Vision AIを活用したリアルタイム自動判定システム
ディスプレイ画面をリアルタイムで分析し、試験中の正常動作の可否を自動判定するVision AIシステムを構築しました。電圧試験、振動試験、チャンバー試験など、試験の種類ごとに判定基準や検査項目を個別に適用できるよう、検査ロジックをカスタマイズしました。
また、検査条件や判定結果、NG履歴を自動保存し、品質履歴を体系的に管理できるよう設計しました。さらに、正常・不良画像を数枚用意するだけで、新製品や新たな試験条件にも迅速に対応できるFew-shot検査方式を採用しました。
3台のカメラによるリアルタイム自動検査とレポートの自動生成
高温・低温環境での信頼性試験において、3台のカメラを活用したリアルタイム自動検査(WatchDog)体制を構築し、検査終了後にはレポートを自動生成できるようにしました。これにより、目視検査における検査の一貫性と信頼性を高めるとともに、作業者への依存度や反復的な検査作業の負担を軽減しました。検査結果を自動で保存・レポート化することで品質のトレーサビリティを確保し、試験ごとのカスタマイズを基盤として、今後ほかの試験タイプにも展開可能な検査自動化の基盤を構築しました。
